真壁町は古くから、石材業で栄えた町です。町の歴史(真壁城址や旧家など)を資源として蔵を生かした商家のスタイルである「見世蔵」をテーマにまちづくりに取り組み、多くの観光客が訪れるようになりました。石材業者の有志もこの取り組みに参画することにし、「石匠の見世蔵」が結成されたのです。石材加工をする職人のことを石工と呼びますが、技能のたくみを示す「匠」を用いて命名しました。
 石匠の見世蔵組合は、その歴史ある真壁町で石の文化や魅力、職人のこだわり等を観光客や一般消費者に伝えながら、信頼の獲得と販路の開拓、そして交流の拡大に取り組んでいます。
 2011年度では、蓮見孝教授指導の下、ADP(アート・デザイン・プロデュース)という演習型授業のプロジェクトの一つとして大学生と石工が連携しさまざまな取り組みをおこなっています。真壁、稲田、羽黒で活躍する石工と筑波大学芸術系の学生がチームをつくり、地場産業の活性化やまちづくりを目的に活動しているのです。
 この、石匠の見世蔵組合と筑波大学とのコラボレーションによる活動は今年で9年目を迎えました。毎年、学生がデザインした石灯籠を石工さんたちが制作し、真壁の夜まつりや真壁のひなまつり等、様々なイベントで展示、販売しています。若い学生のフレッシュなアイデアと石工の匠の技が響き合い、魅力的な作品が多数生み出されています。石を使ったワークショップもイベントごとに開催しており、石のおもしろさを提案しています。
 私たちの活動を通して、石の魅力を多くのみなさんに伝えることができれば幸いです。




 "石匠の見世蔵"は日本有数の花崗岩(御影石)の産地である筑波西部地域の真壁や稲田地区で石材加工業を営む石工の有志9人が、伝統工芸の振興とまちづくりに貢献しようと2003年に立ち上げた活動です。
石材業は、歴史ある日本の伝統産業の一つですが、時代の趨勢により衰退傾向にあります。石工の高い技能に裏打ちされた素晴らしい製品や地道な石工の取り組みを支援しようと、筑波大学の芸術系学生たちが参加し、商工会やまちづくり団体の支援もいただきながら、多様な活動を生み育ててきました。
8月に開催される「まかべ夜祭り」や2月から3月初旬まで開催される「真壁のひな祭り」では、学生たちと石工がペアになって創り出したユニークな石の作品が、登録文化財の見世蔵の一つである平井邸において多数展示されます。また2010年3月に発表されたBIGLOBE主催「全国ゆるキャラ人気投票」でダントツ1位となった石匠の見世蔵のマスコット「いしおさん」も出演して華を添えます。石工の見世蔵は、この他、茨城ストーンフェスティバルなど、地域のイベントにも積極的に参加し、石とまちの魅力をアピールしています。
いろいろな人たちが協働して作り上げた「石と灯りの作品展」を、どうぞゆっくりご覧ください。また石の加工体験や“石にお絵描き”体験へもご参加ください。
みなさんが、自分オリジナルのデザインによる世界でたった一つの石の作品を創りたいと思ったときは、ぜひ石匠の見世蔵にお問い合わせください。特に専門知識は要りません。ご希望により、石工や筑波大学芸術系の学生たちがアドバイスをいたします。